資料室

守秘義務とAI利用の整理(診断士向け・内部検討用)

これは雛形です。実際にお使いになる前に、内容をご自身の状況に合わせて調整し、必要に応じて専門家のご確認を受けてください。
これは雛形です。 実際のご使用前に、内容をご自身の状況に合わせて調整し、必要に応じて専門家の確認を受けてください。 本文書は診断士ご自身が論点を整理するための内部資料であり、法的な結論を示すものではありません。 どの論点について、誰に、いつまでに確認するかを整理することが目的です。この文書だけで「問題ない」「問題がある」と判断しないでください。

1. この文書の目的

顧問先支援業務でAIを利用するにあたり、自分が負っている守秘義務との関係でどのような論点があるかを、実際に契約書を確認する前に自分の頭の中で整理するための文書です。法的な結論は書きません。 論点と、確認すべき相手・資料を示すところまでにとどめます。

2. 守秘義務の根拠になりうるもの(一般論)

自分がどの根拠に基づいて守秘義務を負っているかを、まず特定します。

※ どの根拠がどの程度の重さを持つか、複数の根拠が重なる場合の扱いは、法律専門家でなければ判断が難しい領域です。ここでは「自分が何に基づいて守秘義務を負っているか」を洗い出すことを目的とします。

3. AI利用が守秘義務との関係で問題になりうる論点

以下は「必ず問題になる」という意味ではなく、「検討が必要と考えられる論点」です。

3-1. 情報の外部送信にあたるか、という論点

AIサービスへの入力は、情報を事務所の外部(AIサービス提供事業者のサーバー等)へ送信する行為にあたる可能性があります。この送信行為が守秘義務条項に定める「開示」「提供」「漏えい」等にあたるかどうかは、条項の文言と個別の事情によって判断が分かれうる論点です。

3-2. AIサービス提供事業者への「開示」にあたるか、という論点

顧問先情報を第三者(AIサービス提供事業者)に開示したとみなされる可能性がある、という考え方があります。一方で、業務遂行のための一般的なツール利用(クラウドストレージやメールと同様の位置づけ)として整理する考え方もあります。どちらの整理が妥当かは、契約の文言や個別事情によって変わりうる論点であり、この文書では断定しません。

3-3. AIの学習利用への懸念

入力した内容がAIサービス側の機械学習等に利用される設定になっている場合、情報が意図しない形で残る可能性が一般に指摘されています。学習利用の可否は、利用するサービス・契約プラン・設定によって異なるとされています。

AIサービスの仕様は提供事業者により随時変更されます。上記は確認時点のものであり、契約・更新のたびに再確認してください。

4. 再委託にあたるかの論点

4-1. 再委託とは(一般論)

業務の全部または一部を第三者に委託し直すことを、一般に「再委託」と呼ぶ整理があります。契約書に再委託を制限・禁止する条項が置かれることは珍しくありません。

4-2. AIの利用が「再委託」にあたるか、という論点

AIを「診断士自身が判断し、AIは情報整理・下書き作成といった補助的な作業にとどまる道具」として使う場合と、AIに実質的な判断や意思決定を委ねる場合とでは、再委託にあたるかどうかの評価が異なりうる、という考え方があります。

この整理には確立した定説があるわけではなく、契約書の再委託条項の文言や、顧問先との合意内容によって異なりうる論点です。「道具として使えば再委託にあたらない」と断定することはできません。

4-3. 契約書上の再委託条項を確認するポイント

5. 確認すべき項目チェックリスト

6. 確認先の一覧

確認したいこと確認先の例
契約書の文言の解釈、守秘義務・再委託にあたるかの法的評価顧問弁護士
協会としての倫理規程・ガイドラインの有無中小企業診断協会(【所属支部名】)
AIサービスの規約・データ取扱いの最新情報利用しているAIサービスの提供事業者(公式サイト・サポート窓口)
損害賠償責任保険の適用範囲加入している保険会社・代理店
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7. まとめ

本文書はあくまで論点整理であり、法的な結論を示すものではありません。実際の判断にあたっては、個別の契約内容・加入している保険・利用するAIサービスの仕様を確認のうえ、必要に応じて専門家にご相談ください。整理した結果、顧問先への説明や確認書の取り交わしが必要と判断した場合は、「01_顧問先への説明文書_AI活用のご案内.md」「02_AI利用に関する確認書_ひな形.md」をあわせてご参照ください。

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